「おおっ!ノノ姫、可愛らしくなって」

扉の向こうで待っていたらしいよリークさんは、わたしを見てそう言った。

「あの、ほんとにコレで大丈夫なんでしょうか…?
わたし、へんじゃありません?」

声がうわずって、上手く訊けなかった。
そんなわたしにギルツさんは、笑って、
可愛いよ
と言ってくれた。

「姫さまを褒めてたら、アルテゥール殿下に怒られてしまうね。
あの方は、姫さまが来るのを楽しみにしていらっしゃったから」

王子様が、わたしのことを?!
た、楽しみに??!!

ますます不安になってきちゃった…。