「おい、おまえ。なにをしている」

声が聞こえた。
男の人の声だ。

「死んでいるのか…?」

死んでないよ。
だってあんたの声、聞こえるもの。

「ん…」

ゆっくりと目を開けると、雪と黒いブーツが見えた。