甘い花


僕たちは喧嘩をしていた。

確かくだらない事が原因で、
だけれど暫く、口もきかなかった。


別に生きていく事に支障はないけれど、
だけれど何かが足りない気がした。
ぽっかりと、何かの抜けた穴があった。

その感覚を思い出してみると、
夢の中で蜜を吸っていなかった時と似ていた。


僕にとってこの幼馴染は、
本当は、生きていく為に必要なものなのかもしれない。


逆に傍に居れば、何故か落ち着く。

理由は知らない。