「梨佳、やっぱり泣いてる?」


「?」


輝を見つめると輝は目線を逸らした


「俺のせいだろ?いつも...」


その瞳は冷たくて、悲しげだった


「輝は...あたしにとってどんな存在なの?」


「...え?」


輝はあたしに視線を戻した


あたし達は怪しげに見つめ合った


「俺にとって梨佳は...」


「あれ、梨佳ー!!」


聞けると思ったら急にあたしを呼ぶ声


「この声は...」


呆れ気味に振り返った


「やっぱり...」


あたしと輝の目に映ったのは案の定、竜哉だった


「梨佳じゃん。何してんの?」


超嬉しそうに近寄って来る竜哉


見れば分かるだろ...バカ...


「はぁ...」


もう溜息しか出ない...


「え?え?」


「...梨佳、コイツ誰?」


輝の低い声であたしの心は震えた


...怒ってるよ...この子...


「あたしの幼馴染。仲はいいけど付き合ってないよ」