「あら?そのジャンバーって誰の?」


お母さんがあたしに聞く


「あぁ、竜哉がもう小さいから要らないってくれた」


「竜哉君ったら...小さい頃から変わってないわね?」


「そうだな。いつも梨佳は竜哉君から何かもらってたっけ」


お父さんも話に混ざる


「...そうなの?」


「そうだよ。竜哉君、いつも梨佳にベッタリだったもんな」


いや、知りませんよ


「写真だってあるわ?」


お母さんがアルバムを持って来て見せる


「ほら、これ」


うわっ


幼い竜哉、可愛い~


お母さんが見せた写真は本当に竜哉があたしにくっついていた


やっばー


超竜哉可愛い


それが今じゃ...


サッカー少年になっちゃって...


でも竜哉は意外とモテる


後輩からも結構評判いいと聞く


本人は気付いてんのか知らないけど


アイツは鈍いから知らない気がする


その写真以外にもパラパラめくる


「へぇー...」


こんな時もあったんだ


全然記憶に残ってない...