あたしは輝にメールを打った


『そんなこと言われると照れるよ//♥』


送ってから馬鹿馬鹿しくなった


輝はあたしだけじゃない


他にも彼女なんかいっぱい居る


そう思うと辛かった


「梨佳、メール来た」


「あ、うん」


そのメールを見なければ良かったと後悔した


『人の唇って柔らかいね』


...は?


え、どうゆうこと?


唇って...?


『どうゆうこと?』


知りたい


だけど知りたくない


何も聞きたくないと心の底から叫んだ


『俺、他の女とキスした』


あたしはそのメールを開いたまま固まった


最低


輝なんか嫌い


「梨佳?」


竜哉は心配そうにあたしを覗き込んだ


「...どうした?」


「別に。なんでもない」


「なんでもないわけないだろ。泣きそうな目、しやがって...。メール見せろや」


竜哉はあたしの携帯を取り上げて勝手に読んだ