「1人で泣くな。1人で苦しむな」
「うん...」
あたし、竜哉に何回助けられたのかな?
あたしは何回竜哉を助けた?
「梨佳は俺の大切な奴だからな」
ニカッと笑う竜哉
竜哉だって辛いくせして、いつもあたしを励ましてくれた
いつだっけ
竜哉があたしをかばって事故った時があった
竜哉の意識が2日戻らなくて、戻った時、1番に心配したのはあたしだった
『怪我してねえよな?生きてるよな?梨佳、無事だよな?』
竜哉、バカじゃん
それで1週間、サッカーが出来なくて
あたしはずっと泣いて謝った
謝っても何も変わらないけど
そんなあたしを竜哉はいつも笑ってた
『何泣いてんの?梨佳らしくねえな』
って...
竜哉も本当は苦しいくせして
あたしに隠れて泣いてたの、知ってるよ
竜哉は嘘が下手だからね
『俺のために泣くなら俺がサッカーで世界1になった時に泣いて。今はまだ泣くな』
いつもあたしに触れる時の手は優しくて
意地悪なくせして...
あたしも気付かない傷に竜哉はいつだって1番に気づいて
あたしなんかを心配してくれてた
竜哉、本当にありがとう


