今でも愛しい人



「輝...家遠いもんね...」


「別に遠くはねえけど」


でも帰りたいんでしょ...?


じゃなかったらそんなこと言わないよ...


あたしはまた俯いてしまう


瞬きしたら涙が溢れてしまいそう


「俺が帰りてえんじゃなくて梨佳の帰りが遅くなって襲われたら俺、どうしようと思ってさ」


輝を見ると顔を赤めながら目を逸らされた


...それ、他の娘にも言ってるんでしょ?


あたしだけじゃないんでしょ?


またマイナスなことを考えて胸が苦しくなった


ねえ、輝


いつになったらあたしだけを見てくれる?


いつになったらあたしだけの人になってくれるの...?


「...梨佳、帰るぞ」


「わっ...」


輝があたしの腕を掴んで立たせた


「悪いけど、俺らもう帰るから」


「あーい、じゃねー」


彩里と理香ちゃんは手を振ってあたし達を見送った


「今日はごめんね...?」


チャリ置きに来てようやく出た言葉


「気にするな。楽しかったぜ?」


あたしの頭を撫でてくれる輝


「でも...」


「また今度2人きりでデートしようぜ」


「...うん!!」


そう約束して、家に帰った