「テヘッ☆」


「はぁ...」


ホント呆れるよ、この子は...


「でも梨佳、どうするの?」


「どうするって?」


「もう1人の彼氏。居るんでしょ?」


「うん、居るよ」


彼氏が2人居ることも教えた


どうせ隠したっていつかはバレると思ったから


反応が普通すぎて調子狂ったけど...


「どっちかにしなさいよ」


「うーい」


それが出来るなら苦労してねえって...


「梨佳はどっちが好き?」


「んー...」


どっちも嫌い


って言うのが本心


だけど、輝は...


キーンコーンカーンコーン


タイミングよくチャイムが鳴った


「...じゃあ席、戻るわ」


「うん、分かったー」


チャイムに感謝した


考えてた思考を停止させることが出来た


でも、いつも以上に授業への意欲はまったく起きなかった


教科書やノートは出ているのに、何も手をつけない


ただ窓から見える小さな世界を眺めていた