今でも愛しい人



「輝...」


「おぉ、梨佳」


「声掛けてよ...」


怖かったんだから...


「悪い。違う人だったらヤバいかなって思って」


自然とあたしの隣に来る輝


「だからって...」


はたからみたらストーカーに見えるよ...


「ご飯、食べた?」


「いや、まだ」


「じゃあ食べる?」


「俺はいいや。夜抜きでも平気だし」


「じゃあ屋台見ないの?」


「いや、見ない」


「え...?見ないの...?」


泣きそうになりながらも輝を見上げる


「...分かったよ...行くよ」


輝は渋々承諾してくれた


「梨佳、歩きにくくないか?」


「え?いや、全然」


「そ。浴衣、似合ってるよ」


立ち止まると輝はあたしの頭を撫でてくれる


優しく、何度も何度も


竜哉とは違う


輝は...やっぱりあたしにとってかけがえのない存在


ずっとそばに居てよ


あたしだけ...


せめて、今だけはあたしだけを感じて