今でも愛しい人



『でも始まりがあればいつかは終わるんだよ?その時にどうやって終われるかが肝心だと俺は思うけどな』


輝...


その言葉にジーンとした


あたしは何度も輝に救われた


竜哉よりは浅いけど...輝だってあたしを理解しようとしてくれる


輝だって...いつもあたしを救ってくれた


『輝は...怖くないの?』


『怖い?どこが。逆に部活が終わることによって始まりだと思えばいいんだよ』


輝って...やっぱりすごい


会ったら絶対抱き締めてあげたい


抱き締めて、『大丈夫だよ』って言ってあげたい


...実際に出来るかは置いといて...


「はぁー...」


ベッドに倒れ込む


でもね、輝


怖いものは怖いんだよ、あたしにとっては


「はぁ...」


溜息しか出てこないあたし


やっぱり憂鬱...


ヴーヴー


携帯が震えた


竜哉からのメール


明日試合だっつうのに...


練習しろよ、サッカーバカ


そう1人で思いながら携帯を開いてメールボックス


たしか今の時間ならまだ部活は残ってるはず..


あたしの部活は他の部活が体育館使うから夜は練習出来ない