春が過ぎ、今年もセミのうるさい時期が来た


「あっつー...」


「梨佳!!!ついに夏休み、来るね!!♪」


「なんで中学ってクーラーないんだろう...」


隣で、はしゃぐ亜衣を無視して暑いと叫ぶ


あたしと亜衣は3年生、クラスが違った


あたしが3組で亜衣は5組


しかも1年、2年が7クラスもあるものだから...


3年生のクラス、1階と2階に別れちゃって亜衣とは階が変わってしまった


それでもやっぱり一緒に居る時間は変わらなかった


輝とは中学が違ったけど3組だった


同じ中学だったら...一緒だったのに...


「梨佳、夏祭り一緒に行こうね!!」


「...夏祭り...?」


あたしの頭に1つの案が生まれた


「...まさか、輝君と行くなんて言わないでよ...?」


「亜衣、ありがとう!!」


「えー...」


輝と一緒に祭りに行こう!!♥


だって、一緒に居れないし


夏休みに入ったら絶対デートするもん!!


あたしはルンルンだった


「梨佳ー?」


亜衣の声も聞こえない


恋って恐ろしー♪