竜哉が淹れてくれたココアを飲む


「...あったかい...」


「ちょうどいい?」


「うん」


「ならいいや。梨佳って何気猫舌だもんな」


よくご存知で...


私は見事に猫舌です


熱くないって言われてもあたしにとっては熱いんですよ、それが


「梨佳はいつまで経ってもガキだからな」


「お前には言われたくない」


近くの雑誌で竜哉を叩く


「いてぇって」


笑いながら痛いような顔をする


ふと手を止めて、雑誌を見る


「....」


「?どうした?」


その雑誌はやっぱりサッカー


「梨佳?」


「...竜哉、サッカー好き?」


「おぉ、そりゃな」


「よく頑張れるね」


「まあな」


時々竜哉が羨ましくなる


だって...何かに一生懸命になれてるから


あたしだって...何かに一生懸命になりたいよ...


でも、あたしは飽き性だから


なにも一生懸命になれない