ヴーヴー


竜哉が部屋から居なくなってすぐにメールが来た


メールボックスを開くと輝から


『負けたから帰って来た~』


『おかえり。次があるから頑張って!!』


輝、負けたんだ...


『ありがと。やっぱ俺には梨佳しか居ねえなー』


『あたしも。輝しか居ないよ』


...何もかもが怖い


輝に嘘をつくのもつかれるのも


でも輝だって嘘ついてるもん


あたしだけ輝一筋って許せない


仕返ししなきゃやだ


でも...心が震えてる


竜哉のベッドに潜り込む


「...何してんの?」


「え?」


布団の入り口から少し顔を出すと呆れ顔の竜哉


「...別に...」


「ふーん。ほらよ」


「?」


コップを差し出された


その中には茶色の飲み物


「...ここあ?」


「そう。梨佳、ココア好きだったろ?」


なんて、子どもっぽい笑顔で笑う竜哉


気づいてたんだ...