メールを開く
『おっはよ~』
明るいメールだった
昨日は結構機嫌を悪くするようなメールを送ってしまった
『浮気、やめた方がいいよ。傷つくことしかないから』
あたしだって浮気してる
本命なんて1人しか居ない
今の人だって本命なんかじゃない
会いたいて言われたとしても拒否る
会いたくない
会って、本気で嫌いになるに決まってるから
『は?梨佳に何が分かるんだよ。裏切られた時の辛さが...』
メールじゃ分からないけど...
きっと輝は本気で誰かを愛したことがあるんだ
だけどその人に裏切られて...
人を信じることを恐れてる
それ以来、素っ気ないメールしか来なくなってしまった
だけど今日のメールは明るめ
昨日のことは怒ってないのかな?
『おはよ~。輝、起きるの早いね?』
あたしが送ってから1分もしないで返って来た
『早く梨佳に謝りたかったから』
...謝る?
何を?
『謝るって何を??』
『浮気のこと。はっきり言って、嬉しかった。そうやって言ってくれる奴、今まで居なかったからちょっとムカついたメール送っちゃったけど...』
はっきり言って、嬉しかった。
あたしはその言葉が嬉しかった


