ラストラブ

「優奈、肩もんで」


これが私の毎日の日課。


「………」


この俺様王子こと、荒木 遥斗は
なぜかいつも私を呼んでは
『肩をもめ』や『これ買ってきて』
などと私を使う。




「優奈?」



「分かりましたよ」



溜息を着き先輩の後ろへ行く。


大きな肩に手を置くと

拗ねた声で遥斗先輩が言う。



「俺に敬語使うな、それと今度から
 遥斗って呼べ」


「はぁ…わかりました」


「今敬語使うなって言ったばっかだよな?」



振り返り私の腕を掴む遥斗先輩は
真剣な目つきで…




「…分かった…遥斗」



小さく呟いても遥斗には
聞こえてたらしい。