…お話って所に、何か深い意味があるような気もしたけど。

謝りたいって言ってくれてるのに、疑いすぎるのも悪いし。それに本当にただお話がしたいだけかもしれない。


こくりと、頷いて返せば植村さんは綺麗に微笑んで「じゃあ、行きましょう」と。踵を返し私の前を歩き出す。



暫く、その後ろ姿を追うようについて行けば、お洒落な喫茶店に到着した。

二人向かい合うように席に着き。



「好きなもの注文して?私が奢るから。木苺のタルトのセットお勧めよ。」


細長い白色のメニュー表を開きながら、そう言った植村さん。



「わ、悪いです…!そんな…」

「いいのよ。お詫び、みたいなものだから。」



少し眉を下げ笑った植村さんは、ごめんねと吐息混じりに呟いた。いいえと慌てて返した私を、植村さんはホッとした顔で見つめてきた。



運ばれてきたケーキとミルクティーは、とっても美味しそう。

一口、上品な香りごとミルクティーを喉に流す。