え?と見開いた目。驚きで瞬きは止まることなく、間抜けに半開きになった口を閉ざすことが出来ない。
スッと離れた、植村さん。その顔は冷たく相変わらず目は捕食者のようにギラついている。
「こんな子供っぽい、中学生みたいな子のどこがいいの。」
「……あ、の、」
「貴方みたいな子、相原くんには似合わないわ。」
頭が、…混乱する。
植村さんの言葉は酷く重く刺々しい。
背中を悪寒のようなものが流れた。
「私ね、ずっと相原くんが好きなの。」
「…!」
「勿論、卒業式の日に告白したわ。呆気なくフラれちゃったけどね。゙好きな子がいるんでずって言われて。」
植村さんは少し懐かしそうに瞳を細めながら呟く。が、それはすぐに先程と同一のものへ。
「相原くんの隣に、貴方みたいな子似合わない。」
「…っ、」
「自分に何か相原くんと並べるような取り柄があるの?」
……取り柄なんて、ない。