即席のパスワード




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「…え。」


数日後、駅前近くのカフェで。私と梓は会話を交わしていた。

さっき梓から聞かされた話…、なんだか凄く、


「だから、ココに来る時相原が卒業した高飛車先輩と一緒に歩いてるとこ見たんだよねー。」

「…へぇ。」

「相原のくせに腹が立つ。」

「はは、は…。」



……凄く、凄く凄く凄く凄く凄く凄く…イヤ。

胸がチクチクして痛い。頭の中がぐるぐると渦巻いて、あー…頭痛までしてきた。


おかしいな。私風邪でもひいた?それとも病気にでもなった?



「…あ、相原。」

「え…っ!」


梓が指さした窓の外。私も勢い良く指さされたその先を見る。

…え?


視線の先にいた彼は、颯爽に歩いて…突然足を止めたかと思えば、くるりこちらへ振り返った。



そして、この前と同じ。絡まった視線の先の彼は、あの綺麗な笑みを浮かべるんだ。


「っ、」



頬が赤くなるのが分かる。