そしてプー姫の部屋の中に入っていきます。 ラムラムはすかさず、扉に耳をつけました(チークンはまだ失神中です)。


『うっひょ~♪ 青系下着ゲットだぜ~!』
 すかさず下着ドロに変貌したらしいですね、シックス君。
『うおおおっ! 青系スケスケネグリジェ発見! 金縁の本なんか後回しでいいよな? だって、僕をここまで誘惑するんだもんな~♪』


 ノリノリッスねえ、シックス君。


『ナニィッ?! Tバック?! サイコーだぜ、プー姫!』
 本気で変態街道まっしぐらッスねえ、シックス君。


『ここまできたら、もう陰謀説爆裂じゃよ、ギャワ~』
 何で陰謀説が再浮上するんですかっ?!
 ノリノリシックス君の行動に、ラムラムは小さく溜息。ここで本当に金縁の本を探していたら、ラムラムは自ら飛び込むつもりでした。


 何故なら、「その行動がシックス君らしくないから」です。


 ゴブ五世陛下の前、リン王の前で、シックス君は王子様として隙を見せた事はありません。ですが、ラムラムやチークンから見たそのシックス君は、虚像なのです。
 民の為、王族の為に作り出したシックス君自身の「仮面」と言えば分かり易いでしょうか?
 そんなシックス君は、ラムラムにとってシックス君ではありません。


 このプー姫の部屋で下着ドロする趣味と、「ハア~お気楽極楽」なノリと、「陰謀じゃよ、ギャワ~」的なボケこそ、シックス君本来の姿なのです(もう救いようがありません)。


『よしよし、手に入れたい品物はゲットしたし、後は金縁の……!』
「――!」
 シックス君の言葉尻に緊張を感じたラムラムは、思わず扉を開こうとノブを回しました。


『来るな!』
 シックス君のとても真剣な口調に押し留められて、ラムラムは扉のノブを回した状態で固まります。


 緊張の数瞬――


『き、金縁の――』


「き、金縁の?」


『ヒラヒラパンティ発見! オマエラには見せてやらんもん!』


 シックス君は、プー姫の金レースパンティを独り占めして、ゲラゲラと笑いました(変態王子)。
 で、結局、「金縁の本」はどうなったんでしょうね? ま、いいか(良くねえよ←ノリツッコミ)。