「プー姫が解放されていない。領土の解放がなされていない。これだけで十分プー姫の命が危ない。僕達が今から援軍を率いて人間の村に向かっていたとしたら、手遅れになる可能性が高い(うをを、ゴブらしくない論理展開です!)」
 シックス君はそう呟いて、朝焼けの中のプー姫との出逢いを思い出していました。
 彼女の栗色の髪、王家息女を意味する紫色のリボン、可愛らしい顔立ち(あくまでゴブリンです)。
 朝焼けの鮮烈な光の中、彼女は正しく女神でした(いえ、ゴブリンです)。


 彼女の為になら命を捨てる事もできる――
 それほど、彼女に惚れてしまった事。それだけ彼女をずっと想ってきた事。
 


(――彼女を助ける。プー姫の為、リン王の為、民達の為、そして僕自身の為に)
 シックス君の視線は真剣そのもの(持っている剣は「見本」ですが)。
 そのシックス君の隣のおじいさんは、自分のブリーフをシックス君の頭に被せます(変態仲間増やしてどーする)。


「ナニするんだよっ!」
 シックス君がイヤがりますと。
「やる」
「は?(きょとん)」


「わしのブリーフは青。青いリン族の男のラッキーカラーじゃ。お前さんの真剣な顔つきを見て理解したよ。あんたは間違いなく、シックス王子様じゃ」


「そういうコトなら、私の情熱の赤い下着もあげるザマス」


「そうじゃな、私のピンク下着も…」


「いらんわっ!」


 愛に生きたくても生きられないシックス君でした。


 ちゃん、ちゃん♪