「今日は健康診断なので体操服に着替えて体育館に集合です」

2年生に進級して2日目。

一年で一番面倒だとおもう健康診断が行われる。

「南~、体育館いこっ」

1年のときからの友達、恵が言う。

「行こっか。」

恵と一緒に更衣室に向かう。

うちの学校は1年生から3生年まで合同で健康診断が行われるため、たくさんのひとが更衣室に詰め寄せる。

早くしなきゃロッカーが埋っちゃう。

恵と更衣室に入ったときにはもうほぼ満員状態だった。

「南!ひとつロッカー空いてた!!」

「一緒に入れよう。」

着替え済んだ私たちは、体重計へと向かう。

「あたし絶対増えてるよ…」

「そうかな?南、なんか痩
せた感じがあるけど。」

並びながら恵とおしゃべりをする。

するとすぐ後ろに並んでいた聖が声をかけてきた。

「あのさ~放課後とか暇?」

「ん~?いつも暇だよ。」

後ろを振り向き私は答える。

「今度さ、文化祭があるでしょ?そんでね、文化祭実行委員を勧誘してんだけどさ、やんない?」

そういえば聖は文化祭実行委員なんだっけ…

「人少なくてさ~。お願いっ!」

私と恵は顔を見合わせる。

「どうする?」

「ん~。あたしは塾とかあるからムリだわ」

首をやれやれと振りながら答える恵。

恵は大学進学希望だから塾にいってるんだっけ…

「そっか~。南は?」

「そうだね…やってみよう
かな?」

すると聖は目をキラキラさせて

「ほんと!?やった!!ありがと~。」

今にもぴょんぴょんしそうである。

「じゃあ今日放課後3組の教室集合ね!」

「了解~」