あいつが入った棺を、担いで運び出す人たちの中に俺は入れなかった。 自分の女が荼毘に臥されるってのに、体なんか言う事を聞くはずがない。 『ゆうくん!!』 耳について離れない、あいつの声は隣で涙を拭う川崎にも聞こえるだろうか? あいつは川崎とも仲が良かった。 川崎の他にも、中嶋、富田、西川といった、俺の後輩たちと仲が良く、どこで会っても笑顔で接してくれた。