「どちらにせよ…」

翡翠がスラリと川蝉を抜刀した。

「悪い事をした生徒には愛の鞭を振るう…これ即ち教師の義務であり使命であり権限」

ビュン!と風切り音を立てて振るわれるのは、どう見ても鞭ではなく刀。

龍娘に踏みにじられるか、高成に精神崩壊まで嬲られるか、郷の狐霊に食われるか、翡翠に切り刻まれるか。

さぁ千歳、ファイナルアンサー?

「どれもいやぁあぁぁあぁぁあぁぁああっ!」

本日最大の不幸に、千歳の悲鳴が響き渡る。