天神学園高等部の奇怪な面々Ⅸ

「スペシャルバカとダイナミック方向音痴…最悪な取り合わせですね。教師の僕らに対する当て付けですか?」

爽やかな笑顔で辛辣な発言をする高成。

「三人よれば文殊の知恵とは言いますが、バカと方向音痴が寄ってたかった所で災厄しかもたらしません。少しは周囲の被害と迷惑を考えて行動してくれると、僕の仕事も減って助かります。出来れば退学してくれると僕の心労も軽減されるんですが…」

「お前ムチャクチャ言うな…それが教師の言う事か」

「酷いよ桐木先生ぇえ」

顔を顰める龍太郎、涙目で抗議する美葉。

それさえ取り合わず。

「ねぇ?翡翠先生もそう思うでしょ?」

高成が隣に立つ翡翠に訊ねると。

「うむ」

コクリと頷く翡翠。

「肯定かよっ」

「否定しろぉおぉっ」

龍太郎と美葉は揃ってツッコんだ。