日本国民参加型ゲーム

「おいっ、待てよ!待てって!止まれよ!」

タカハシは車の窓を必死で叩きながら追いかけてくる。

「アキオもっとはやく!」

「速くって言われても、人が邪魔でなかなかスピード出せないよ!」

車はタカハシをなかなか振り切れない。

それどころかスピードが落ちるとドアの取っ手をつかみガチャガチャやってくる。

100メートル程そんなことを繰り返していたが、ドンッという音とともにタカハシの姿が見えなくなった。




すると、急にフロントガラスの上の方からタカハシの逆さまの頭が覗いた。

タカハシは逆さまの状態で顔をフロントガラスに押し付け、フロントガラスを叩きだした。


「わっ、なんだこいつ!

やばいどうしよ!」

と言いながらアキオはハンドルを左右に切る。


タカハシも鬼のような形相で、車から振り落とされないようにしがみついている。

しかし、車が一瞬ブレーキをかけた瞬間、タカハシはおれたちから離れて行き、穴に吸い込まれるかのようにあっという間に視界から消えた…


ドンッ、ドゴゴ、ドン、ゴゴッ

シートベルトをしていたおれの身体が2回激しく上下した…