隣の席に座っていた雪乃が、耳を塞ぎながら嫌そうに言った。 「いや叫ぶしかないだろこれ!何ここ!?何で空の上!?どうなってんの!?」 ついに人は空を飛べるようになったのか そしてその栄えある第1号が私とは… 最近悪夢ばっか視てたからな…神様のご褒美だ、この夢 「落ち着いてよ祐希。他のお客さんに迷惑だよ。」 「他!?」 私は辺りを見回す。 周りには、私の煩さに顔をしかめるお客さん達。 漸く、ここが飛行機の中だと気付いた。