ちょうど、山本の視線は日向さんに向いている
その隙に私は一気に山本との距離を詰めた
「!」山本も私の接近に気付くが、もう遅い
パァン、と私は拳銃を蹴りあげた
「ぐっ!」
拳銃が山本の手から離れる
その隙に、私は山本に拳を向けた
だが、その拳は間一髪山本に受け止められる
「チッ…!」
腐ってもヤクザか
一筋縄にはいかねぇな…
「野猿!」
そんな声が聞こえた瞬間、私は咄嗟に伏せた
すると、背後から拓人さんが山本に攻撃を試みていて
私で隠れていたその攻撃は、見事に山本の顔面に直撃した
「グフゥ!」

