「嫌ぁぁぁ!降りる、私降りますっっ!」 「ちょ、祐希!」 席から飛び上がった私を雪乃は必死に止める。 「運転手さぁぁん、今すぐ私を降ろして下さい!!」 「祐希、落ち着いてってば!!ちょ、誰か止めて下さい!」 雪乃の声に、乗務員の方々が焦った様子でコッチに向かって来る。 「お、お客様!コックピットは立ち入り禁止です!」 「運転手さぁぁぁぁぁん!!」 「機長、緊急事態ですっっ!」 私のこの儚い願いは叶う事無く 飛行機は順調に目的地に向かって行った。