「むむむ、無理だよ！」


「無理じゃない！」


「だってぇ～！………は、初カレはなっちゃんって決めてるの。」



あぁぁ！なんか恥ずかしい！

何言わせんのよ！
麻耶乃のバカ！


当の本人は、

「なにそれー！モモ、ちょー健気じゃん！可愛いやつめ！」


ツンツンと、あたしの頬を小突く麻耶乃の指。

地味に痛い。


「わかったよ！それなら、これはどうだーーーーー！」


ドーーン！と音のしそうな感じで、麻耶乃が新しいコトを思いついた。


「那月くんを、避ければいいのよ！」

「そっかー。その手があった………ね！？」


「あはは～！驚きすぎ！」


「だって……！」


避ける=嫌われる

あたしの頭の恋の数式は、マイナスなんです。


「逆効果だよぉ～！」


「んじゃ、やっぱ彼氏作る？」


えぇ～。

それはそれで………。


「うーん……あぁぁ！そっか！」


「え？なに？」


「彼氏作るんじゃなくて、常に男子と行動すればいいんじゃない！？」


「はいぃぃぃぃぃ～！？」


な、なんてことをおっしゃるのですか～！