パッチリとした大きな瞳に、長いまつげは、美しいほどにカールしている。
ま、どうせ化粧だろ。
真っ黒な長い髪は、ストレートで、サラサラ。
オレよりちょっと低い身長は、女子から見たら大きいほうで、スタイル抜群だ。
「どうしたの?そんなに見つめて。」
「はぁ?見てねーし。」
なんか、性格変だな、こいつ。
「お話があるの!」
「話?」
「うん!ちょっとついてきて。」
無理やり引っ張られて、連れてこられたのは、近くにあった空き教室。
「ごめんね?」
「別に。」
「ならいいんだ。」
静かな空間。
沈黙が続いた。
先に沈黙を破ったのは橘。
「私わたしね。入学したときから、那月くんが好きなんだ………。」
「……」
「だから…………付き合って下さい!」
頬を赤らめて、オレを真っ直ぐに見つめてくる。
オレはモモが好きだ。
でも、あいつは好きじゃない。
オレがこいつと付き合ったら、嫉妬してくれんのかな?
「那月くんがモモ先輩を好きなのは知ってる。でも、わたしが忘れさせてあげるから!だから!」
「いいよ。」
「え?」
「いいよって言ったの。」
そういって、オレは橘の唇にキスを落とした。
―――まさか、モモが見てるとは知らずに………。
