「じゃあ、もう借さなーい!」



なっちゃんからCDを奪った。

毎回毎回困るよ。
勝手に取って、許可なく持って帰るんだもん。

許可くらい取りなさいよ。


「んだよ。つまんねーの。」


「つまんなくてけっこー!はやく帰りなさいよ。」



なっちゃんに命令口調で言ってみた。

そしたら、


とんでもない答えが返ってきた。



「オレ、今日ココに泊まるんだけど?」



「はぃ?」



泊まる?


いやいや、聞き間違えでしょ?
泊まるなんてこと、ありえないし!


うそだよね!ね!?



「今日は、父さんも母さんも仕事でいないの!だから、今日はココに泊まらせて貰えってさ。…なんか、変な期待でもした?」



口の端を上げて、ニヤリといやらしく微笑むなっちゃん。



「ふ、ふざけないでよ!そんなことないから!」



内心は真逆。
ドキドキ。

本当は、ちょっぴり期待した。


だって、私、なっちゃんの事好きだもん。