「なっちゃん!もうそろそろ離してぇ~!」
「あぁ!わりぃ!」
すぐに離された腕。
ちょっと寂しいな~。…なんて、言えたらな~。
「そろそろご飯カナっ?手伝わなきゃね!」
「あぁ。行くか。」
話題を変えてみた。
アッサリ返された。
な、なんかさ……。最近のなっちゃん変じゃない?
よくあたしに突っかかってくるし、クラスの男子といると、怒られるし。
なんなんだ?
「なに、一人で百面相してんだよ。ブスがさらにブスになんぞ。」
なっちゃんはいつもそうだ。
女の子に負けないくらいの可愛い顔して、口は悪い。
毒舌すぎる。
でも、そんななっちゃんに恋したあたしって、いったい……?
「いっとくけど、百面相なんかしてないからね!」
「はいはい。」
嗚呼、なんで幼なじみなんだろう。
幼なじみってさ、恋愛ムズいしさ、すれ違いとかあるじゃんかぁ。
神様のイジワル。
でも、
なっちゃんのほうが、もっと、
イジワル。