はぁ…はぁ…


つ、疲れた…


普段走らないし、もうダメだ。


っていうか、鍵持ってんのなっちゃんじゃん!


入れないじゃない!


一人でなっちゃんにキレてると、音が近づいてくる。


誰かの足音。


なっちゃん!?



そう思って振り返れば、やっぱりなっちゃん。



「お、おかえり、なっちゃん…」


「ん…」



な、なんか怒ってる?


さっきとは大違い。


ニヤニヤしてたくせに、今はすっごい不機嫌顔。


不機嫌な顔でも、なっちゃんだったら絵になるな~とか思いながらなっちゃんを見つめてると、頬が赤くなっているのに気づいた。