こんな気分に沈んだ今なら、死ぬ覚悟も決めれるだろうか。 首に爪をあてがってみた。 残念ながら人一人死に至らしめるほどの凶器は持ち合わせていないし、泉も深さはたいしたことない。 こうなれば、死せるとなれば自分で首を絞めるしかないのだ。 ――…じわじわと、力をこめれば爪が食い込んできた。 皮膚が寒さに麻痺しているのか、痛みはさほど苦しくはない。 このままなら、逝ける。