「『呪い』の内容がわかったろう」 綺麗に梳かれたセラの髪に指を通して、そのまま頭蓋を割ってしまうんじゃないかと思うほど苦い顔をして、ルークは饒舌のままでいた。 「俺達は決して水車に遊んではもらえない。 共に廻っても記憶を消してはもらえない。 ただ水車にまとわりついてその回転を俯瞰する。 身体は死んでも入れられた命に刻まれる記憶は絶対に消えてくれない。 生き続ける死ねない呪い。 それを呪術者‹神›はこう呼んだ。 永久遺伝‹エターナル・レコード›と。」