少年の肌は浅黒い。 髪は炎のように赤く、大きくて明るい目をしていた。 ベッドに寄り掛かりながらセラの顔を覗き込む様子が、犬が飼い主に寄ってくるのとよく似ていて。 尻尾でも生えていたら、そりゃもうブンブンと振り回してるんじゃないだろうか。 真っ白で皺の少ないシャツの下に首飾りが見えた。 宝石か石ころかは判断つかないが赤い玉に穴を開けて鎖を通している。 その色は、なにかに揺れて炎のようにも見えた。