階段を上ると、わずかに夕斗の部屋のドアが開いている。


小さく聞こえるのは、、、、



女の喘ぎ声。

ドクンっドクンっと私の心臓が夕斗達に聞こえるんじゃないかと思うくらいにうるさい。


どうしよ、泣きそうかも…



私はまた静かに階段を下りて、家を飛び出した。







信じらんないっ

なんで?私とお母さんが居ないときに夕斗はヤってんの!?


涙でナチュラルメイクがぐしょぐしょだ。

何も考えないで駅まで走るとそこには石上くんがいた。



「桐…谷、さん???」

泣いている私を不思議そうに見つめる石上くん。


「ううっ…石上くんッ!!うぅっ」



「泣いてっ…。どうしたぁっ!?」



私は全てを包み隠さず石上くんに伝えた。



「…ぁ、あのね??夕斗、、、お兄ちゃんが彼女とヤってた。」


真実を伝えると悲しげな表情を見せた。

…軽蔑しないで。私のこと…