「おっゆうか~早かったね??」

急いで行くと石上くんの家の前にはゆっきと愛羅が立っていた。

「うん♬早く遊びたくって電車で来た!」

私の中学は公立だったけど諸事情(?)があって、私の学校には電車通学の子は結構いた。


「…おっホントに桐谷さん来たんだ~??」

石上くんが私に問いかけた。よくさっきの事の後で普通にふるまえるな、お前っ

とツッコミを入れたくなるような態度だ。


「あ~うん。ってか愛羅とかゆっきから聞かなかった??」


そういうとグっと石上くんの顔が私の顔に近付き、


小声で、

「ふ~ん、さっきの事の後だったから来ないと思った♬」


あの、その急接近やめてください。


「…ッ夕斗の彼女が来てて邪魔だったから来たの。」


私がそう言うと、石上くんは


「夕斗?誰?」


「お兄ちゃんだよ。最近彼女とっかえひっかえなんだ。」


悲しげな顔になったのが自分でも分かった。

「…そうなんだ…。でも、」


「ちょっと~??お二人さん、早くしてよお!」

ちょっと先に言ったところでゆっきと愛羅が呼んでる。

私は目で石上くんに”行こう“と言った。

伝わったみたいで頷き笑った。


「「今行く~っ」」


二人で同じ事を言ってふふっと笑いながら私達は走りだした。