殺されたがり

彼は賢い人間だった。

他人の分析をするのはもちろん、自分自身の分析にも優れていた。

彼は自己分析の結果、自分自身の性格が人格が異常であることを把握していた。

自分の考え方が、感情が他人と違う事を知っていた。

自分と言う存在がこの世界に求められていない事を知っていた。

だから彼はどうしようもなく自分という存在が嫌いだった。

自己中心的な所。

消極的な所。

嘘ばっかりつく所。

自分という存在を作り出す全ての要素を憎んでいた。