全ての音を掻き消す程の雨音。 公園の入口の前で足を停め、公園の中に目を向けた。 ‥何か、ある‥‥ そう思っていた瞬間、雷の光によって辺りが照らされた。 ‥っ、‥‥!? 「――めさん、早乙女さん?」 『‥‥え‥?』 まだ、はっきりとしない思考の中で声が聞こえる方へと顔を向ける。 放課後、重い参考書をロッカーに置いて帰るため、参考書が必要な宿題をやり終え、一息付いている間に眠ってしまったらしい。