「追川先輩の彼氏は社会人らしくって、デートはフレンチとか、お迎えの車はBMWだったらしいですよ。

でも、先輩のお家もお金持ちだったみたいだから、類は友を呼ぶのかな。

あ、先輩の仲良しさんは、梶尾麻里先輩と林百合子先輩です。お昼休みは3人でご飯食べてました」


「後は〜」と、なぜ知っているのかと聞きたくなるような情報ばかりが百花の口から語られる。


私は不意に橘君へと視線を向けると、何か気に入らないのか、眉間に皺を寄せせいた。


‥そういえば橘君、どうして葉山さんと知り合いなんだろ。

親戚とか‥‥?


そんなことを考えいると、百花の情報は尽きたらしい。


「じゃぁ、今の人達から話しを聞いてみるよ。ありがと、百花ちゃん。」


「また」と挨拶をした葉山に対し、語尾にハートが付くであろう返事をした百花を私は見逃さなかった。