「アオ、アオ。この人誰?」


早く紹介してと言わんばかりに目を輝かせ、百花は興味津々に相手を見つめていた。


「初めまして。ジャーナリストの葉山力です」


葉山さんは名刺を百花と私に渡すと、「百花ちゃんと、紫乃ちゃん。宜しくね」と、名前を呼ばれた。


『‥宜しくお願いします。えっと、名前どうして‥‥』


「あぁ、鞄に書いてあるから」


職業柄なのだろう、よく観てるななどと考えていると、百花が「すごーい」と、さらに目を輝かせていた。


「葉山さんも先輩の事で来たんですか?」


「ん、そう。追川夏紀さんについて何か知らない?」


「今回の事とは関係ないことなら知ってますけど‥」


「何でも良いよ」


「じゃぁ、」と言い、百花は話し始めた。