そんな橘君に『おはよう』と返すと、"そういえば、言ってたかも"と朝のニュースを思い出し、今、目にしている状況に納得する。
私達の目線の先にいるのは、いわゆる報道記者という人達で、中には、登校中の生徒に話掛けている人もいる。
「なんか、意外と少ないんだね」
いまだ、私に抱き着いたままの百花は、イメージしていたものとは違っていたのか、報道人の少なさをつまらないといった様子で見ていた。
「行方不明とはいえ、ただの家出かもしれない訳だし、情報もなしに大袈裟にできないだけだろ」
的確とも投げやりとも受け取れる、橘君の言葉に私は"成る程"と頷いた。

