夢見る少女の物語り


学校までの距離が目と鼻の先という所まで着くと、いつもの風景とは違う事に気付く。


不意に立ち止まり、様子を伺う。


「おっはよーぅ!!」


勢い良くタックル‥ 基<モトイ>、抱き着いて来た百花に『おはよ』と返した後、
『あれ、何?』
と、気になっていたものに人差し指を向け、言葉を続けた。


「ぇ、知らないの!?
うちの学校の先輩が誘拐されたっていうニュース」


『ッ誘拐!!?』


「‥違う、まだ行方不明」


少し気怠そうに、百花の後から現れた橘君は、百花の言葉を訂正し、「おはよう」と共に爽やかな笑顔に切り替えた。