‥夢の中の公園は、いつもの帰り道にある公園だった。


だから、きっと、公園にあの人がいる。


間に合うだろうか‥‥


ふと窓の外を見ると、ポツポツと雨が降り始めていた。


『‥っ帰らなきゃ』


「早乙女さん!?」



ノートや筆記用具をロッカーに入れ、直ぐさま下駄箱へと向かう。


外に出る時には、雨は本降りになっていた。


傘を差し、走る。


あの公園は学校よりだ。

それでも1kmはある。


見慣れた景色が雨と夢の諸因で重たく感じる。


さらに、運動神経が良いわけではない私にとって、傘も鞄もその誘因の一つとなっていた。