ドアを開けると、そう言いながら陸が部屋に入って来た。
「へ~。意外と綺麗にしてんだ」
「アンタの目にあたしはどう映ってんの」
「もっと雑で部屋とか片付けられないように見える。性格サバサバしてるし」
「あっそ。でもこれであたしが雑で片付けられない女じゃないって分かったでしょ」
「これで紅の事一つ知った。“几帳面な女”って。男でこれ知ってるのって―――…」
「アンタが初。あたしの事はどーでもいーから早くご飯作って部屋から出てってよ」
「…はいはい」
陸は台所に向かうとさっそく調理し始めた。
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