「ちょ、何やって―――…」
(…うわ……)
あたしは途中で言葉を止めた。
なぜかって、あたしの上に覆いかぶさってる陸と目が合ったから。
何か…
今にも吸い込まれそうな瞳をしてる。
綺麗に染まったブラウンの目。
それに…陸の表情が色っぽくて―――……
「何見惚れてんの?」
(…っ!)
あたしは陸の言葉に我に返った。
「別に…見惚れてないし……ってか、早くどいてよ」
「嫌だ。…って言ったら?」
「無理やり起き上がる」
あたしは床に肘をついて上体を起こそうとした。
だけど陸があたしの肩を床に押し付けて起き上らせてくれない。

