「紅が砂糖入れてなかったらしょっぱいままだった!」



「杏が塩入れてなかったら甘いままだった」



「………」



「………」



「どっちもどっちだね」



「そーだね」



あたし達が何とかグダグダな感じで和解した時、




――…コンコン



部屋のドアがノックされた。




(誰だろ…)



そんな事を思いながら立ちあがって玄関まで行った。




――…ガチャ



ドアを開けるとそこには―――……




「よぉ、紅」



――…片手を挙げて微笑んで立ってる陸がいた。