「ってか、もう一回聞くけど何をしくじったの?!」 「イライラしてしまった」 「それしくじったって言うの!?」 「男の事を考えるとイラッときちゃうんだよね」 「なら何で男の事考えたの?!」 「分からない」 「分からない?!」 「うん」 「自分で考えてた事なのに?!」 「うん」 「ってか男嫌いなのに男の事考えてたんだ?!」 「だからそれをしくじったって言ってるの」 「いや―――…」 「…ねぇ」 あたしは杏の言葉を遮った。